誤概念
ビーカーの中に,約200mLの水が入っており,重さはビーカーを含めてちょうど350gです。
次に,50gの食塩を準備します。(紙の重さは差し引いてあります)
そして,食塩を水の中に全部入れ,よくかき混ぜて完全に溶かし切ります。
さて,こうして作った食塩水の重さは何gでしょう。
これは,5年生の理科に出てくる『物のとけ方」という学習の内容です。
答えはもうお分かりですね。初めの350gと加えた食塩の重さ50gを合計した400gです。
しかし,子ども達の中には『350gから変わらない』と考える子もいます。5年生では,5人ほどの児童がそう考えました。その理由としては,『食塩の粒が見えなくなるから』や『水中に浮かんだ状態だから』といった理由を挙げていました。こうした考えを『誤概念』と呼びます。
授業では,子どもたちが持つ素朴な『誤概念』を大切にし,違う考えを持つ子どもたちと意見交換をする中で,『誤概念』の落とし穴について気づかせていくことが非常に大切であると考えます。