教員の資質向上
以前にも何度かお伝えしましたが,我々教員には「研究と修養に努める」義務があります。いわゆる先進校(研究が充実している学校)の授業研究会に参加し,優れた実践を自身の目で見てくるというのも,「研究と修養に努める」一つの方法として有効です。
今回,奈良女子大学附属小学校の学習研究発表会に参加する機会を得ましたので,一端を紹介します。この学校は,明治・大正期から新しい教育を志向し,今日までずっと時代に即した教育の在り方を追究し続けてきた国内でも有名な学校の一つです。
この学校では,国語や算数といった教科名を使わず,「しごと」「けいこ」「なかよし」という3つの分野で教育を行っています。また,授業前の独自学習を重視し,学校の授業では独自学習で学んだことをもとに相互学習を行い,そこで学びをさらに深めるといった独特の授業形態をとっています。そして,相互学習では子どもたち自身が授業の進行や板書(黒板に意見などを書くこと)の役割を担い,自律的に学ぶ姿勢ができあがっています。
参観したいくつかの授業でも,授業の開始から終了まで,子どもたちの意見が途切れることはなく,内容の濃い話し合いが成立していました。後の研究会で知ったことですが,こうした背景には,この学校で『書くこと』を重視していることが関係しているとのことです。この学校では,入学2日目から日記帳が配られ,6年間毎日日記を書かせるそうで,その総数は約2000回になるとのことです。こうした書くことがベースになり,独自学習で自分の意見をしっかりともち,相互学習での活発な意見交換(学び合い)につながっているのだと思います。
他にも,教師自身の学び続ける姿勢,授業に対する真摯な態度,子どもたちの良さを発見しようと努力する姿など,様々なことが参考になりました。
今回学んだことを,鳥羽小学校の教員間で共有し,鳥羽小学校の子どもたちに還元していきたいと思います。
研究会のあった日は,奈良市では滅多にないほどの大雪で,附属小の先生方も驚いておられました。といってもたかだか15cmほどでしたが…。福井県では,大雪の部類には入りませんね。下校の際に,珍しい大雪に歓声を上げている子どもたちの姿は,どこも同じだなあと思いました。
(滞在先のホテルでブログをアップロードしようと試みましたが,技術不足のため,タイトルしか表示されませんでした。不思議に思われた方,申し訳ありません。)