もののかさと力
4年生の理科では,『もののかさと力」という学習をしています。今日は,先端をふさいだ空の注射器のピストンを押すとだんだん空気のかさ(体積)が小さくなり,手を離すとピストンが元に戻る理由について話し合いました。
ここでのキーワードは,『圧縮された空気には,元に戻ろうとする力が生じる』ということです。子ども達は,注射器の様子をじっくりと観察し,圧縮された空気が自分の手を押し戻そうとする力をじかに感じながら,その理由について話し合いました。
中でも面白かったのは,人間を例に出し,『人間も集まってみんなで力を合わせればすごいパワーがでる。空気も同じで,注射器を押して空気を固めると,空気が力を合わせて,押し戻そうとするんじゃないのかな。』という意見です。子どもらしい,すばらしい発想だと思いませんか?
また,注射器内の空気は押し縮められているだけで,量としては変わらないのではないかといった意見も出てきました。4年生の子どもなので,空気を構成している分子のことなど知るはずもありませんが,部屋の中にいるクラスの子どもを空気に置き換え,部屋が狭くなっても人数,つまり空気の量(数)は変わらないよと主張していました。なかなか的を得た答えです。
他にも,厳密にはピストンが元の位置に戻らないことに気がつき,みんなに『おたずね』をする子もいました。
鳥羽小学校では,こうした児童同士の『考えの交流』をどの学級・どの授業でも大切にしようと,全職員で共通理解を図り取り組んでいます。論理的に物事を考え,説明する力は,これからの時代を生きる子ども達にとって,大きな武器になるのではないでしょうか?