問題です。『体重計に乗り,しゃがんで力(りき)むと体重はどうなるでしょうか?』
これは3年生の理科の教科書に載っている問題です。3年生の子どもたちは,17人中14人が『重くなる』と答え,残りの3人が『変わらない』と答えました。
正解は,『変わらない』です。14人もの児童が,誤った概念を持っていることになります。体に力を入れると筋肉が硬くなり,下方向への荷重も増加すると考えているのでしょうか。他には,『片足で立つとどうなるか?』や『普通にしゃがむとどうなるか?』といった問題もありました。この2問については『変わらない』と正解した児童が13~14人いました。
予想の後は,実際に確かめるのみです!保健室に移動し,ふつうに立った状態,しゃがんだ状態,片足立ちの状態,力(りき)んでしゃがんだ状態の4種類で,体重がどう変化するかを確かめました。どのような姿勢をとろうと,力(りき)もうと力(りき)むまいと,全く体重は変わりませんでした。子どもたちは,予想外の結果に驚いた様子でしたが,身をもって経験したことは頭に強く焼きついたことと思います。
理科の授業では,実験や観察の準備に手間がかかるため,指導者として実験・観察をつい省略してしまいたい衝動にかられるのですが,予想外の結果が出て驚く子どもたちの表情を目の当たりにすると,『よし,頑張ろう!』という気持ちになります。
ブログをご覧の皆さん,小学校時代の教室の机の配置(レイアウト)はどんなのだったでしょうか?クラスの規模にもよりますが,一般的には全員が前(黒板の方)を向いて縦・横に机を並べるレイアウトが多いように思います。(私も記憶している限りでは,すべての学校でそのようなレイアウトでした)
本校でも,1年生~4年生まではこうした一般的なレイアウトですが,5,6年生はカタカナの『コ』の字型にレイアウトしています。そこで,子どもたちに『コ』の字型レイアウトの長所と短所を聞いてみました。まず,長所は『友だちの顔を見ながら話ができるので話し合いがしやすい』,『教室の中央に向かって発表するので,声が集中して聴きやすい』などがあげられました。逆に,短所は『黒板に対して横向きに座っていると黒板が見にくい』というものでした。
最後に,総合的に考えてどう思うかを聞いてみたところ,ほとんどの児童が『コ』の字型レイアウトの方が良いと言っていました。
『思考力・判断力・表現力』を重視する新しい学習指導要領(学習する内容の一覧)のもとでは,教室レイアウトの見直しも必要かもしれません。
先週の水曜日に,第1回学年対抗『歌うまコンテスト』がありました。名前は派手ですが,実質は学年対抗ののど自慢大会です。歌う曲は各学年で異なり,主催者のアナウンス委員会から事前にそれぞれ課題曲が提示されていました。
当日は,練習の成果を存分に発揮できた学年,緊張のあまり声が出なかった学年,笑顔で楽しく発表ができた学年など様々でした。審査は,島津校長と井上講師が担当しました。厳正な審査の結果,最優秀賞には6年生が,優秀賞には4年生がそれぞれ入賞しました。特に6年生は,ソロのパートも作り,アカペラで『贈る言葉』を熱唱していました。そのチャレンジ精神と歌唱力が評価されての最優秀賞だったと思います。6年生の皆さん,おめでとうございます。
また,各学年の発表の後には,教職員による『世界に一つだけの花』の発表と,アナウンス委員会による『ギンガムチェック』のダンス発表がありました。
3年生以上で取り組んでいる『総合的な学習の時間』の目標の一つに,『自己の生き方を考えることができるようにする』というものがあります。環境問題や福祉の問題,少子高齢化の問題,国際化などの今日的な課題,地域や学校の特色に応じた課題,子どもたちの興味・関心にもとづく課題などの学習・探究を通して,子どもたちは今の自分の生き方を考え直し,生き方を『更新』していくのです。学校教育の中で,総合的な学習の時間は自分の生き方を考える非常に大切な時間であるととらえることができます。
今日は,その一環として『お仕事知ろう会』と称し,6人のプロフェッショナルな方に来ていただきました。来ていただいたのは,大工さん,美容師さん,シェフ,消防士さん,菓子職人さんです。6人の方々の仕事に対する思いや情熱,そしてまさにプロフェッショナルな技術(職人技)などを,短い時間でしたが存分に子どもたちに伝えていただきました。お話をお聞きしているときの子どもたちの表情,実演を見ているときの子どもたちの表情は,普段の学校生活にはない輝きがあったように思います。
6人の方々には,お忙しい中,お仕事を中断して,また非番を利用して,3年生以上の子どもたちのためにすばらしい『先生』になっていただきました。子どもたちとともに心から御礼申し上げます!