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今日は,上中中学校で校内研究会(授業研究会)がありました。本校からは2人の教員が参加し,中学校の授業を参観しました。参観したクラスには,昨年度本校を卒業した生徒もおり,中学校で頑張っている様子を見て頼もしくなりました。明日は,本校の校内研究会が行われ,中学校から1人参観に来られます。
近年,『中1ギャップ』という言葉をよく耳にします。これは,中学校に入学した生徒が,小学校との違い(ギャップ)に戸惑い,心のバランスが崩れたり,不登校になったりするというものです。若狭町では,こうした小学校と中学校の授業交流を通じて両者の連携を深め,『中1ギャップ』解消の一助にようとしています。児童・生徒はもちろんのこと,我々教員でも,校種が違うと他の校種のシステムを十分に理解できていないことがあります。教員間でも『小中ギャップ』があるのです。
今回の授業交流の取組は,こうしたギャップを埋めるための第一歩です。若狭町では,小学校から中学校への連携・受け渡しがスムーズにできるよう,両校種の教員が力を合わせて取り組んでいます。
今朝の児童集会は盛りだくさんでした。
まず,1年生が「くじらぐも」の朗読発表をしました。約100人を前に,堂々とした発表でした。その後,11月の音読週間に向けて取り組んでいる『名文暗記』を披露してくれました。『春の七草』,『十二支』,『昔の月の言い方』,『寿限無(じゅげむ)』を,多くの子が既に覚えていてびっくりしました。終わった後の感想発表では,2年生以上の先輩から称賛の声がたくさん出てきました。『名文暗記』の他の課題には,『平家物語』,『枕草子』,『雨にも負けず』の3つがあります。文章が長く意味も分かりづらいかもしれませんが,がんばって挑戦してみてください。
次に,後期から新しくなった児童会各委員会の活動計画の報告がありました。どの委員会も,それぞれ工夫を凝らし,みんなが楽しめるようなイベントを考えてくれているようです。また,リーダー委員会のメンバーと,各委員会委員長さんの力強い就任のあいさつもありました。
最後は,図画作品,習字作品の伝達表彰がありました。表彰を受けた子どもたちの顔は,どこか誇らしげでした。
鳥羽小学校では,毎週こうした児童集会や朝礼(学校長の話)を行っています。大勢の人の前で発表する経験も,子どもたちにとっては大切な経験だと考えています。
今年度,鳥羽小学校では『友達5条憲法(児童が作った学校の決まり)』や『月別の学校生活目標』あるいは『月別の学級生活目標』を設定し,いじめの根絶など道徳面の指導や,あいさつ・言葉づかいの指導などを行っています。
『友達5条憲法』は,平成20年度のリーダー委員会の児童が草案を作り,平成21年度のリーダー委員会の児童が修正し完成させたものです。5つの条文は,ほとんどの児童・教職員が覚えています。
また,『月別の学校生活目標』は,教職員組織『豊かな心部会』のメンバーで,児童の生活の様子を観察し,その時々で重点的に取り組んだ方が良いと思われるものを,友達5条憲法をベースに決める目標です。
さらに,『月別の学級生活目標』は,『月別の学校生活目標』を受け,学級の中でさらに具現化した目標を設定したものです。この目標に関しては,守れたかどうかについて,どの学級でも毎日(学級によっては毎週)振り替える時間をもっています。
このように,本校では,すべての子ども達が楽しく学校生活・学級生活を送れるよう,3段階で目標設定をし,それを守る取組を進めています。
4年生の理科では,『もののかさと力」という学習をしています。今日は,先端をふさいだ空の注射器のピストンを押すとだんだん空気のかさ(体積)が小さくなり,手を離すとピストンが元に戻る理由について話し合いました。
ここでのキーワードは,『圧縮された空気には,元に戻ろうとする力が生じる』ということです。子ども達は,注射器の様子をじっくりと観察し,圧縮された空気が自分の手を押し戻そうとする力をじかに感じながら,その理由について話し合いました。
中でも面白かったのは,人間を例に出し,『人間も集まってみんなで力を合わせればすごいパワーがでる。空気も同じで,注射器を押して空気を固めると,空気が力を合わせて,押し戻そうとするんじゃないのかな。』という意見です。子どもらしい,すばらしい発想だと思いませんか?
また,注射器内の空気は押し縮められているだけで,量としては変わらないのではないかといった意見も出てきました。4年生の子どもなので,空気を構成している分子のことなど知るはずもありませんが,部屋の中にいるクラスの子どもを空気に置き換え,部屋が狭くなっても人数,つまり空気の量(数)は変わらないよと主張していました。なかなか的を得た答えです。
他にも,厳密にはピストンが元の位置に戻らないことに気がつき,みんなに『おたずね』をする子もいました。
鳥羽小学校では,こうした児童同士の『考えの交流』をどの学級・どの授業でも大切にしようと,全職員で共通理解を図り取り組んでいます。論理的に物事を考え,説明する力は,これからの時代を生きる子ども達にとって,大きな武器になるのではないでしょうか?
今日の給食時,3年生教室を訪問しました。
今日のメニューは,ごはん,牛乳,味噌汁,白身魚のフライ,おからでした。やや『おから』にてこずっている子もいましたが,楽しいおしゃべりをしながらもりもりと食べていました。
途中,いくつかの質問をしました。
(Q1)肉と魚,どっちが好きですか?
(A1)圧倒的に肉派が多かったです。
(Q2)パンとごはん,どっちが好きですか?
(A2)圧倒的にパン派が多かったです。
(Q3)ラーメンとうどん,どっちが好きですか?
(A3)ややラーメン派が多かったです。
(Q4)焼きそばとスパゲッティ,どっちが好きですか?
(A4)やや焼きそばが多かったです。
大人と子供ではずいぶん食の好みが違うなあと思いました。
今日の2時間目に,3年生と4年生とが合同で体育を行い,マラソンコースを試走しました。校内マラソン大会は,10月29日(金)の午前中にあります。3,4年生(中学年)は2kmのコースに挑戦します。『9分以内で走りたい!』や『○○ちゃんには勝ちたい!』など,各自,それぞれめあてをもって取り組んでいます。本番では,そのめあてが達成できるよう,がんばってほしいものです。ご都合のつく方はご声援をよろしくお願いします。
また,マラソンコース沿いに深まる秋を感じました。ススキやヨメナなど,秋を代表する野草が道沿いにたくさん咲いていました。その中でも,一番数が多く,存在感を示していたのがセイタカアワダチソウです。この植物は帰化植物,いわゆる外来種で,北アメリカの原産だそうです。鑑賞目的や養蜂業者の密源目的で使われたことにより,国内で拡大していったとされています。
今日の福井新聞によれば,池田町で,セイタカアワダチソウから固有種を守るために,17日(日)に一斉の駆除作業が行われたとのことです。10年間継続して取り組んだことにより,年々効果が表れているということも書いてありました。アメリカザリガニやタイワンシジミ,ミドリガメ,ブラックバス等,外来種による固有種の被害は増加の一途をたどっています。人間の勝手な都合によって,その土地固有の種を安易に移動してはならないということを痛感する風景でした。
1年生の算数における最初の難関が『繰り上がりのあるたし算』です。数の合成や分解など,数を自由自在に操る(イメージする)ことができないと,繰り上がりのあるたし算はマスターできません。
本校の1年生は今この課題に取り組んでいます。まずは,『8+3』の計算方法の理解です。ここでは,児童の頭の中の様子をホワイトボードに書き表すことに挑戦してみました。1年生にとっては初めての経験で,口では説明できても,それを言葉や図・絵に表現することはかなり難しかったようです。どの子も悪戦苦闘していました。(理解していることを理解(認知)することを,心理学用語で『メタ認知』といいます。メタ認知の部分を表現することは,我々大人でも難しいものです。)
来年から始まる新しい学習指導要領(教えるべき内容のリスト)では,『説明,論述,討論』が重視されています。1年生のうちからこうした経験を積み,これからの時代に必要な力を身につけさせたいものです。
写真は,1年生が考えた『8+3』のやり方と授業後の黒板の様子です。1年生なりに一生懸命に考えた跡がよく分かります。